機能を削ぎ落として特化する

長らくご無沙汰しておりました。

いいわけにはなりませんが、7月に入り目の回るような忙しさになってしまい、ネタは溜まっているのですが書く気力が起きず大変ご無沙汰しておりました。
まるっと夏の記事が抜けてしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしたでしょうか。
私は20歳代最後の夏だったのですが、シニア層にずーっと囲まれ、ヒアリングをずっと行っており、それに伴い老後についてしばし考える日々が続いておりました。

さて、ケータイといえば、5年前には「ケータイでメールなんて超むずい(難しい)><」と仰っていたシニアの方が多かったものの、ここ最近は「ケータイはね、簡単だからね。」という方が特に女性シニア層に増えた気がします。

「顔文字とか、そういうのは応用が利かないからかわいいのとか送るのは難しい」という声が聞かれるようになったということは、コミュニケーション能力が発達している彼女たちのことですから、すぐにできるようになるでしょう。

PCは開けてから起動し、クリックしてメーラーを出し、という手間が多い。
携帯は、開けた。打った。アドレスつけた。送った。というように他の手間が少ない分とても簡単に感じられるようです。ここ最近のヒアリングでも「PCは1年くらい触っていないけど、ケータイでのメールは毎日やってる。きゃはっ」というシニア層が多いのに驚きます。いずれメールのやり取りをするPCはさびれ、今後はケータイの時代なんだろうなあと、最近ようやく写真添付がケータイで出来るようになった私がしみじみと思っております。(ケータイ音痴、というよりPCのほうが楽なのでケータイでメールとか好きではないのです。)

彼女たちのケータイの使い方を見ていると、ポケットボードと写ルンですを彷彿とさせます。
(そんな話を以前したところ「ポケットボードなんて懐かしいですね」と言われてしまいましたが、あの「うーちゃちゃちゃ」はすごい衝撃でした。モモモモモモモモモモンガーのほうが好きでしたけど(古)

機能を削ぎ落として特化する。
「ケータイ、機能多いじゃん!」という突っ込みはもちろん、彼女たちにとってケータイの基本的なものは通話ではなく、「おしゃべり」です。ケータイで通話できる、通話できないかも、相手も忙しいかも、というときはメールする、大体世の中の女性なんて人の話をあんまり聞きません。もちろん私もですが。ただ一方的に話しかける、そして難しくない。キーを覚える必要もない。頑張ればハートマークとか、顔文字とかも入れられる。どこでもいつでも誰とでも一方的おしゃべりも可能。コミュニケーション、というニーズのもとに携帯は簡単で、とてもシンプルなのです。

写ルンですもそうでした。いい写真じゃなくて、行った記録をするだけならいいカメラなんて必要なくて、彼女たちのニーズは「行った場所の記録」にある。そういう、必要な彼女たちのニーズ、おしゃべり願望を満たすために必要な機能以外は削ぎ落として何かに特化する、「考えずにそれが行える」、それが重要なのではないかと思います。

まあ、言うのは簡単なんですけどね。

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シニア層と携帯インターネット

ここのところ、うちの教室ではシニア層が携帯でインターネットをするのがブームである。

携帯講座をいくつか実施したことにより、みーんな携帯インターネットなのである。
乗り換え案内や天気などを一生懸命調べているが、ここでいくつか問題が発生した。

1)文字入力が難しい
年をとるにしたがって、ボタンを押す加減がわかりづらくなる。
強く押しすぎる、弱く押しすぎるの問題点が。
そのため、文字を入力している最中に「あ、間違えた」とクリアボタンを押し、そのまま間違えて押し続け、ぱーになってしまうことが多々。
また、入力を間違えた瞬間に焦ってしまう。

2)携帯ウェブの操作が直感的ではない
例えば横のリンクに飛んでいくのも下ボタンを押す。
しかし、感覚的には横に飛ぶときには横ボタンを押したい。

やっている最中はいいのだ。↓ボタンで横に行く事を我慢している。

しかし、問題なのは行き過ぎた場合。
左のリンクをクリックしたいとき、←ボタンを押すのは人情というもので、となると、なんと前のページに戻ってしまう。ここで一パニック。

ウェブもネットもそうだけど、とにかく「瞬間パニックにさせない」ことが重要なんだと言うことが良くわかる。

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