ユーザビリティ雑感

例えば、一つコトを習って、
「あ、こういう風に使ったらいいんじゃないかな」とか思う。

慣れない人は、それができない。

旅行も一緒だと思う。

先日、70歳の人がニュージーランドに行くといった。
しかし、現地のお友達が一緒に行動できない日があるという。


「私、英語もできないし、NZも解らないし、どうしよう」

と、うろたえていた。

とりあえず、街に出てみて、コーヒー飲んで、適当に歩けばいいんじゃないか

と、バックパッカーな自分は思うんだが、

ガイドがなくちゃ不安、ガイドがあっても不安、
何かあったらどうしよう

と、とてもとても困っていた。

どーにかなるよ、とは思えない。
どーにかならない!という恐怖ばかりが先だって前に進めない。

それは、もちろん、経験もあるが、
多分、パック旅行だけで生きていたら
どんなに海外旅行に行っていても
一人で放り出されたら生きていけない。

ユーザビリティって、そういう時に不安を軽減する役目もあるんだと思う。

ああああああ、できないできない!きっとできない!できないに決まってる!
怖い怖い、このボタン押せない!だから前に薦めない!
なんか変なことが起きた!もう怖い!無理!無理!

そんな経験を軽減して、
ストレスなく、1歩踏み出すことなんだと思う。

ちょっとした気遣い、というのでもなく、
大切な誰かを甘やかすのではなく
さりげなく支えるって感じだろうか。一歩踏み出すのをさりげなく手伝うとでもいうのだろうか。

教えていて、優しい=なんでもやってあげる ではないと思っている。
(それを求める人は多いけど)でも、それはその人のためにならない。

ユーザビリティが手法だけじゃなくて、言葉遊びでもなくて、
本気で日本をよくするために、日本だけじゃなくて、世界をワクワクにするために
進められればいいなと思う。

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色々な人がいる、ということ。

本当に世の中には色々な人がいる。

友達というのは自分を写す鏡なので
基本的に合わない人とは友達にならない。

人は、自分の友達の範囲で「常識」のラインを引く。

昔、何かのタイミングで言われたこと。

今まで、多くの人に会ってきて、その中で友達として続いている人が何人いる?

だから、マスターゲットをやめろだったのか
いろんな人がいるから、自分の考えを通すなだったのか
肝心の部分を忘れているのだけど。

「共感を引き起こす」と、私も良く言うが
全員の共感を引き起こすなんて無理で
そのシチュエーションにあった人の共感しかひき起せない。
だから、ペルソナが大事。

そのペルソナ作り。

私が接客業をやっていてよかったと思うのは
共感できない人にもたくさん出会えて、接することができることだと思う。

自分の友達にはならない年代・人、色々な人と
普通に話して、普通に接することができるというのは
今の業務のめっちゃいい所だと思う。

そうすることにより、
「人の常識」の線引きが分かる。

ヒアリングをしていると、
どうしても、自分との相対評価の意識というのを完全に抜くのは難しいが
たくさんの人に会っていて
それも、同じような人じゃなくて
全く違う人がたくさんいると、
意識することで、自分の意識を抜くことができる。
(反対に意識しないと自分の評価を抜くことは、私にはまだできない)

ユーザーテストも、ヒアリング調査も
色々な人がいて、それを共感じゃなくて認識することから始める。

ただ、一般的な、調査をしない人間は
自分と同じ価値観を持っている相手を探しているし
同じ価値観に対して共感するということを求めている。

観察記録を書くと
あ、自分と同じ感じだ!という人と
そんなことありえない!という人がいて
すごく面白い。

ということを、メモしておこうと思ったので、メモする。以上。

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たくさんのメモ

自分用メモ。

・ 今日伺った90歳
 デスクトップとディスクを混乱していた。
 デジカメのSDカードのフォルダにフォルダが二つあり、どちらを開いていいのかわからない→大混乱
→一つが駄目ならもう一つを開けばいいのに、と思うのは出来る人の考え方で、出来ない人にはわからない

・「ユーザーである」と「ユーザー目線がある」は全然違います、全然
http://blog.livedoor.jp/kensuu/archives/54416701.html

自称「初心者の気持ちが分かる、なぜなら自分も初心者だから」という人は教え方が下手。
初心者は、初心者がどこで引っかかっているかを確認することができない。

教えるということは、
その人がどこで勘違いしていたり
間違っているかを発見する事であるんだ。
だから、出来ない人にはできない。


シニアビジネスを「シニアだからする」というのもちょいと違う気がする。

ユーザーであるのと、ユーザー視線を持つのは違う。

ユーザー視線は観察のもとにできている。

色々な人にたくさんあって、観察して
バイアスを出来る限り減らす必要がある。

って思う、今日のメモ。

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成功体験

心が老化すると、成功体験に惑わされるなあと思う。
若いうちは、小さなことでもいいから成功体験を積んどけと言われて
大人になると、その成功体験を守るために、保守的になってしまう。

体験は、「体験」であり、
2回目に同じことをやっても成功するとは限らない。


だが、多くのシニアは、「前やった時に出来た方法でやりたい」という。

変化が大きすぎると拒否反応が出てしまうのだ。
なぜって、前の経験が通用しないから。
前の経験が通用しないと、失敗してしまうかもしれないから。
だから、以前やったやり方と同じやり方でやりたいと言う。


成功体験が強すぎると、目の前の失敗に気付かないことがよくある。
エラーアラートが出ていても、
「前はうまく行ったのだから、エラーになるはずがない」
という思い込みで、エラーアラートが「見えない」。

これは、すごい。
見えないものは存在しない。


色々な企業の方がシニア層のユーザーテストをやって
「書いてあるのに!」「エラー出てるのに!」と呻いてしまうのは
見えていないから存在していないので、
「前と同じやり方でやって出来ないのが悪い」ということになる。
(本当は、悪いということも感じない。存在がないから)


老化する過程で、沢山の成功体験を積んで来たんだと思う。
多くの人は、少し偉い人になって
間違ったことも、部下が飲み込んできたこととかもあるだろう。
いくつもの成功体験を積んだ。
「このやり方でやったらうまくいくよ」と思っている。


「前はうまくいったのに、おかしいな」
と、同じ間違いを繰り返す人がいる。
(3回同じ間違いをしているのだから、違う方法を試せばいいのに)と思う。
「前と同じやり方でうまくいかないんだよ」と、ループする。
人は、成功体験に振り回される。


できるようになった!という成功体験はとても素晴らしいと思う。
見返りがあると、一歩前に進むきっかけになるし
世の中が開けてくるし、とても楽しい。

でも、過去の成功体験ばかりを語るようになると
それって、あまり楽しくない老化だな、と思って
自分への戒めとしております。気をつけなきゃ。


#でも、この話、30歳代くらいからそんな人いるなあ、とも思う。

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iPhoneとシニア-備忘録-

先週、新宿区の講習会としてiPhone講座を行った。
新宿区の広報誌に出る講座なので、反応を観察していたのだが、反応はイマイチ・・・
とはいえ、弊社の生徒さんにもご参加いただいて、定員に達したので講座を実施。それが先週末。

とりあえず、備忘録代わりに。

▼始まる前に
・iPadやgalaxyについて興味があると発言した人がいた。(少し驚いた)
・パソコンの代わりに使いたいと思っている。
→会社を辞めたのでパソコンは難しいしやりたくない、インターネットが出来るくらいで十分だからiPadで十分という意見。
・流行っているけど、いまさら覚えるのは大変。高齢者向けとはいえ、いまどきの携帯ですら使いこなしていないのに・・・

▼実際に使ってみて
・「難しい!」という意見がちらほら。
この「難しい」については、「慣れていない」と同義と感じる。

・アプリがたくさんあるということに慣れていないため、アプリが多くて楽しいとは思えない。覚えなくちゃいけないことが沢山ある、というスタンスになってしまう。
→シニアに伝えるときは色々ある、と説明するより、一つキラーコンテンツがあればいいのか?

・YOUTUBEは楽しい!と感激の声が上がったが、「買うほどではない」
→YOUTUBEはキラーコンテンツにならないのか。

・「ワンセグは見れるの?」と聞かれた
→ガラパゴス強い。そうだよね。日本市場で育ったんだものね。

▼操作について
・爪でタップしようとする
→指のどこでタップをすればいいのか悩む様子。しかし、なぜ爪。

・フリック操作はすぐに慣れる
→最初は戸惑いの方が多いが、何度も練習を重ねればいける。

・入力/変換は難しい
→変換候補で思いもしないものが出てくると「間違った!」と挙動不審に。これは慣れの問題か。押した感触がないので、感覚がつかみにくいみたいだ。押した感覚と言うのは、音ではなくて、指先で感じるものなんだ。

・現在の携帯のように、分岐点がある操作方法より、フリックで次のページに行き、そこからアプリを選ぶとした方がわかりやすい様子。

とりあえずメモ。

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言葉と気持ち

シニア層は言い訳が得意だ。
過去の経験からいくらでも言い訳を紡ぎだす。
できない理由、やらない理由、

しかし、実際やってみるとすごく楽しそうだったり「やってよかった」などなど。

やらない理由に振り回されてはいけない。
それは、女性のせりふのようなもんだ。(笑)

言葉と気持ちは時折ウラハラだったりする。


提供している「ウリ」が心のそこのニーズにあっているのかどうか、それを確認しなくてはいけない。口先だけにだまされてはいけない。

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当社の状況

当社の保有するPC教室は、「個別指導」という形式をとっているため、1ヶ月に1回しか通わない方もいれば毎日通う方もいらっしゃいます。

いつも「何人いるんですか」と言われていて、どう数字を出そう・・・と悩んでいたのですが、とりあえずこの1年に当教室に1回以上通った方の人数とその年齢分布を出してみました。

シニア向けパソコン教室ではありますが、世の中の一般常識的に?「シニア層はシニア層向け」と言われるのが嫌いと言う4年位前のデータを踏襲してしまったため、「シニア向け」とは謳っていません。ただ、シニア層がダントツ多いのが特徴です。

35歳以下、7歳以上の方も通われていますが、数が少ないので今回はデータとしてはじきます。
また、データは本校である高田馬場校のみの数字です。

この1年に1度以上通われた方(マンツーマン、家庭訪問、イベントのみ参加を除く)
35歳以上の人数・・・716名
うち男性:174名  女性:542名

なんと、男性が最近増えてきたと思っていたのですが、女性比率が圧倒的に高いんですね。

世代はやはり、といいますか、時代の波に乗って(と、私が言うなと言う台詞ですが)55歳~59歳が多いです。
そして、女性に圧倒的に多いのは「年齢は内緒」
生年月日をあけて書いた方の名前を見ると、「あーあ、なるほどなるほどー」と言う方が多いので(どうせ勉強している間にばれるんですよ。勉強に年は隠せないですもの。)それを抜いたとしても、55歳~59歳は圧倒的に多い模様です。

実情はこんな感じです。

Photo
(男性32名、女性157名の無回答含まず)

一応名簿を見て全員の顔が浮かぶので、まだまだ私も捨てたもんじゃないと思うわけですが。(最近記憶力が自慢できなくなってきて・・・)

ちなみに、最高年齢は87歳デス。

彼らの先般的に共通する特徴、追々と書いていこうと思っています。


ちなみに「若い人もいるじゃないか!」「どうしてシニアビジネスなのさ」と時折聞かれますが、若い方と言うのはお教室でもいらして学んですぐにお帰りになります。ところが、シニア層はいらしてお茶飲んでしゃべって少しお勉強して終わってお茶飲んでおしゃべりして帰るので、彼らの特性や考え方、そして消費性向を否が応でも聞いているのです。聞きたくなくても、というよりは、今はおしゃべりしていただくこともお仕事の一つですが、とにかく「普段着の」「飾らない」声は副産物的に大量に保有することができます。

所謂「かっこよく」シニア・シルバービジネスを語ります!というよりは、とにかく普段通りの飾らない声をたくさんたくさん持っています。ということです。

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ケータイサービスとシニア

自分用メモです。
ケータイのトレードはシニア層も狙っていると放映されていた。

50代前半はありですねー。
あとは、端末機でしょうね。


昔、だれもネットでは買わないと思っていた
なのに、いまではネットで買うのは珍しくない。
もちろん、まだ珍しいと思っている人も居る。

ケータイも、然りだろう。
ケータイサイトのユーザビリティ・・・。これにも法則は存在するだろう。
6割ぐらいはPCウェブとマッチするのか?
明日、何人かに見せて意見を聞いてみよう。なんていい職場なんでしょうね(笑)

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