これからシニアビジネスの波が5年くらいちょっと変化すると思われますので、久しぶりにシニアビジネスネタを書き綴っていきたいと思います。
ということで、今日のお題はシニア層と口コミ。
シニア層は口コミで広がるとか色々話に出るので、口コミで広がるための法則なり、前提条件なり、気をつけなくちゃいけないことなりを書いてまいります。特にシニア女性について、です。男性はまたいずれ。
前提条件1:良い商品を。
意外と忘れられがちなのが、受け入れられるものしか口コミされない、という前提条件。
良い商品(気に入った商品)しか受け入れられない。
よく商品を出しただけで口コミを期待しちゃう方がいるんですが、そうは簡単にはいきません。
まずは、商品自体がしっかりしている(しっかりしているように見える、効果が解る)ことが重要です。
前提条件2:商品、サービス名は解りやすいものを
人間、年を取ってくると色々なものをすぐに思い出せなくなります。
30半ばの私ですら、一日何度も「あれだよ、あれあれ」と、それはまるでアレアレ詐欺のようになってしまっております、いわんやシニアをや。
となると、思い出しやすい言葉、繰り返し聞いて、言葉に出せる言葉でなくてはいけません。
ちょっと小難しい言葉の商品・サービス名などは「アレ」に括られてしまい、人に伝わるどころか、見るまで思い出せないというデメリットがありますので、商品・サービス名はとにかくわかりやすく、繰り返し伝えて、その言葉を体で感じていただく必要があります。
前提条件3:広がりは遅い
基本的にシニア層に口コミなり、情報が広がるまで、かなりの時間がかかります。
それは、多くの人が「皆がやってからやってみよう」という消極的な気持ちがあるから。
いつでも「最新じゃなくちゃださいっ」という女子高生なことは言いません。
最も早く広めたいなら、テレビで取り上げられるのが一番ですが、盛り上がりまくってその後急激に冷めるというリスク(在庫も、心も)がありますので、じわじわくるシニアの口コミは、まあ、長期戦だなーと思っていただければと思います。
前提条件4:口コミのデメリット
特にサービス分野の口コミは、メリットが凝縮して伝えられてしまうというデメリットがあります。
つまり、「あそこでこんなサービスを受けて感動した」という口コミの源泉は、誰かに伝わると「私にもそんなサービスをしてくれる」さらにもう一段階経ると「いつでもそれだけ感動のサービスをしてくれる」ととんでもない期待値の高さに転換されてしまうことがあります。
口コミの法則(1):リーダー格から伝わる口コミ
地元や何かのサークルには、必ずリーダー格の方がいます。
色々なことに好奇心を持ち、お店を決めるのがうまい(決断力がある)、人に対して世話を焼くなどのリーダー格の方。
時折、表に出るタイプではないのですが、しっかり者やいろいろ頼れるという理由で派手ではなくともリーダーに自然になっている方もいらっしゃいます。
そういう方が、「これいいわよ」というと、その仲間に一気に広がります。
そういうリーダーは、時折、人のために買ってあげたりもします。
そうすると、周りの人は「ああいう流行に敏感な人が買うのだから、これを買ったらきっと流行に敏感なんだろう」と購入することがあります。
さらに、世話を焼くのが好きなので「あなた、これこれした方がいいわよ」と支持をしてくるのもリーダー型の特徴です。
新しいお店などの発掘、娘や若い友達から情報を取り出し、自分のものに加工し、広める、口コミリーダーともいえます。
◆メリット
口コミが回るのが速い
リーダーの一族がそれを購入する、広がりやすい
だんだん広がる
◆デメリット
リーダーが飽きたら終わり
リーダーが傷ついたら終わり
口コミの法則(2):同レベルの口コミ
お子さんがいらっしゃる女性は子どもがつき合わなくなっても、子どもの幼稚園時代、小学校時代のママさんと付き合っている方が多くいます。
皆でやれば怖くない型の口コミはここから広がります。
3人で一緒に入会とか、共同で購入とかをやるのもこのタイプ。
◆メリット
最初から多数の購入が見込まれる
◆デメリット
やらなくなる時が皆一緒(皆で次に移る)
口コミの法則(3):空気伝播
「あそこの奥さん、あれやっているらしいわよ」「みんなあれをやっている」みたいな確証の取れない口コミ。
「あの人がやっているなら間違いないわね」「皆がやっているならいいんじゃない」
実際誰がやっているのかはわからないが、繰り返し聞いたり、噂を3回くらい色々な人から聞くと流行っているような気がしてしまう。
広がりにくいが、粘り気のあるタイプ。
◆メリット
長く続く
◆デメリット
初動が遅い。広まるまでに時間がかかる
以上、ご参考になれば。
どういうタイプがどういう口コミをするかは、じわじわと書いていこうと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。