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教えられ上手になるために

教える仕事をしていると、教えやすい人と教えづらい人がいることが解る。

もちろん、仕事なので、きちんと教えるようにはしているが、教えやすい人にはついついお得情報まで教えたくなるような何かがある。たとえば、レストランに行って、ちょっと一品おまけに出したくなるような人だ。

教えやすい、教えづらい、というのは、つまり、教えられ上手と教えられ下手ということにもつながるのかなと思う。
教えやすい、ということは、教える側と教えられる側との信頼感がうまくできている、ということでもある。

教える側と教えられる側に信頼感があればある程、なんとなく、上達が早い気がする。
もちろん、本人の素質もあると思うけど、教えやすいってなんだろうな、教えられやすい人ってどういう人だろうな。と、ふと考えた。


▼教えると言う行為、教えられるという行為
教えると言う言葉は、どうしても一方通行に見えがちですが、実は双方向のコミュニケーションがむっちゃ重要なのです。教える側もテクニックと心を磨く必要がありますし、教えられる側も、受け皿がないとどうも伝えることって難しいのです。
教える側の本は色々あるのですが、教えられる側の受け皿の持ち方ってあまり手引書がない。
しかし、受け皿の角度によって、実は教えられ方ってずいぶん変わるよ、というお話です。
だから、よく教えられたいな、もっとたくさん技を盗みたいな、という人は、教えられ方をちょっと磨くと、沢山情報が入ってラッキー★という状態になりますよ~。というお話を少々。



さてさて、教えやすい人って、教える立場からどんな人だろうと考えた。

・反応が解りやすい(解った!とかの反応が解りやすい=成果が見えるから教える側のモチベーションUP)
・きちんと基礎から学べる(カリキュラムがある場合、その基礎をきちんとできる→応用の説明がしやすい)
・教える側を信頼してくれている

反対に、教えにくい人ってどんな人だろう

・自分の興味のあることしか人の話を聞こうとしない
・基礎力がないのに、やりたいことしかしない(基礎をおろそかにする)
・人の意見に惑わされる。(あの人はああ言った、この人はああいうやり方をしている等)


▼以上を踏まえて、教えられやすい人になろう!

<鉄板>
これは、鉄板ですけど、教えた時に「ありがとう」と言われてしまうと、もう、それだけでとても教えたくなる。教えるのが楽しくなる。この鉄板キーワード「ありがとう」を口に出すだけでも、教えやすさはグンとあがります。(年上の方にはありがとうございます、で。)

ぽぽぽぽ~ん の魔法ですよ。

「ありがとう」(にっこり) と言える人は、教えられ上手です。

実は「ありがとう」一言を聞いただけで、次にこの人の為に何をしようか、どういう教材を用意しようか、相手が解る為にどれだけ資料を用意して、どういう説明をしようか、そんなことまで考えるほどのキーワードなのです。

自分がよく教えて欲しいなあと思ったら、教えてもらった後に「ありがとうございます!」と言うだけで、次から濃度が変わると思います。


次に、教えられるときにやってはいけないこと(教える側のモチベーションを下げてしまう)ことを書いてみます。
まあ、やってしまうこともありますが、教える側にとっては「教えづらいなー」と思っている事を頭の片隅に置いといて下さい。

・知ったかぶること
教える人は、あなたに解って欲しいと思って説明をします。なので、あなたの言葉から理解度を図ります。ところが、知ったかぶる人は、どこまでそれが真実の知識なのか、そうでないのかが測りにくく、教え辛いです。(知っていればまた別ですけどね)

・他人の話ばかりする人
「あの人はこう教えて貰ってました」「あの人はこうやったと言っている」「友だちからこういう風に教えてもらった」など、他の人の事例を持って来られると、やりにくいです。教える方は出来る限り、その人に合うやり方を考えているのに・・・と思ってしまいます。要は、教える側を信頼していないんだ、と思われてしまい、信頼をしようとしてくれない人に教えるのは大変にモチベーションだだ下がるということは、自明の理かと・・。

・基礎をすっとばして、やりたい事をやろうとする
やりたいことがある、野望があると言うのはとても良い事だけど、その前にやらなくちゃいけない事がある。例えば、陶芸であれば土練りだったり、鬼殺しだったり。最初からツボが作れる訳ではないのに、「えー、ツボ作れないのぉ?あんた、教え方悪いんじゃない?」みたいなことを仰られると流石に教える側のモチベーションが下がります。
「それ、自分関係ないですから」みたいな事を言われるのもゲンナリします。
基礎は一見無駄に見えますが、とてもとても重要です。(でも、土練り苦手。←自分の話)

・勝手に解釈する
「ああ、これってそうやるんですね。解りました、次やります」というのも教えづらいです。その部分までできるということを何らかの形で見せていただけると次に進めやすくなります。


▼そしてまとめ、教えられやすい人になるために。

・質問を考えましょう
自分でどこまで解っているのか、どこからが混乱なのかをはっきりさせるとよいでしょう。
全体的に混乱しているのか、一部までは解るけど、その先が解らないのかなどなど、そこそこ明確にし、伝えることが重要でしょう。
質問が明確な方には教えるのがとても楽です。
「わかんない!」を繰り返すのではなく、はっきりさせるようにしましょう。
まあ、質問って難しいですが、質問する前に、ちょいと考えましょうね、と言う話。
(私はその人の質問で、理解しているかを判断します。)

・解らない事は、素直に解らないと聞く。そしてメモを取る。
解らない事は恥ずかしい事ではありません。素直に聞きましょう。そして、メモを取るようにしましょう。
もし、相手に時間があれば、メモを見てもらい、足りないところがないかを確認してもらいましょう。
(私はその人のメモの取り方も、理解度を判断できると思っています。)

・焦らない
最初は誰だって不安。上手く出来る事なんてありません。
上手にできないからと投げだしたり、適当な事をやってしまうと、教える側としては後が大変だなあと少し思ってしまうことがあります。

・無駄に見えても必ずいつか自分の役に立つと思う
特に基本を教えられているときは、それが何に役立つのか解らないことがよくあります。
が、たいていは回りまわって後から実はとても重要だったということに気付きます。
なので、基礎だからと言って上の空でやっていると、後からの見込みが悪くなりますし、教える側も、相手が上の空であるのを感じてちょっと悲しくなり、教えるモチベーションが下がります。

そして最後は「ありがとウサギ~」です。


いかがでしょうか。色々私情が入っている気もしますが、できる限り、汎用性があるようにしたつもり・・です。
新しい職場、新しいバイト先などに移った方、新しい趣味を始めた方などの参考になれば幸いです。

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