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真っ白な紙

目の前に真っ白な紙と、鉛筆がある。

うちのラブリー甥(7)にそれを渡せば、思いっきり電車を書いてくれるだろう。

シニアに渡したらどうだろう?

「何を書けばいい?」ときっと聞いてくるに違いない。

たとえばインターネットの教科書に「インターネットでは色々調べられます。興味のあることを調べてみましょう」と書いてある。ところが、シニアの8割は「何を調べればいい?」と聞いてくる。
「たとえば趣味とか、好きな俳優さんとか選手とか」
「俳優?たとえば?」

といって、私は桑田真澄、と検索窓に入れる。

「あああ、なるほどね、そういうことね。」とシニアは納得し、「桑田真澄」と一緒に入力する。

これが若い方(40歳代くらいまで)だと、目をきらきらさせて「恥ずかしい!」とかいいながら、ジャニーズの何とか君の名前を入れる。KAT-TUNは「かっつん」だと思っていたら「カトゥーン」らしい。そんなことも40歳代は教えてくれる。しかし、55過ぎたあたりの方は、思いつかない。

山手線ゲームをする。
乗り過ごし大魔王かつ、昔は山手線を毎日通学のために半周していたわたしとしては、山手線ゲームなんてちょろいもんである。のはずである。しかし、ゲームが始まると頭が真っ白になる。そんな感じの真っ白。

Googleに慣れない理由というのがメール交換でたまたま話題に出て、Yahoo!はキーワードが散らばってるから、なんとなく、何を入れればいいのか安心するけど、Googleは真っ白な紙だから、何も出てこないんじゃないかと思ってしまった。

今日の打ち合わせも、シニア層が作り上げる。という話だったが、どちらかというと「ごっこ」のほうがうまくいくんじゃないかと感じた。ゼロからは作り出せない。でも、形があればそこから作り出すことは容易だ。

説明のときにも何かに例えることをスタッフに推奨する。
例えがうまくないと、シニア層は、相手が何を言っているのかまったく意味が解らない、という顔をする。
真っ白なところから説明するよりも、以前の経験や行動、考え、知識にリンクさせたほうが説明が早く、飲み込みやすい。
とはいえ、たとえ話にもいくつかやり方があるのと、やはりこれは個性もあるだろう、たとえ話がうまい人と下手な人がいるので、下手な人は下手なたとえ話をするとさらに混乱させるだけなのでやめたほうがいい。

しかし、新しい商品を売り出すときも、新しい概念を持ち出すときも、何かと一緒であるほうが「○○のようなもの」と説明したほうが、確実に相手の心に入る。

比ゆは真実ではない。しかし、相手に伝わらない言葉なんて、ただのタワゴトに過ぎない。
ってことをいったら江藤新平に怒られそうですが。

歳月〈上〉歳月〈上〉
司馬 遼太郎

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できる、わかる。

リンクを張ってくださった方が、こんなことを書いていらした。

リアルお仕事で、物流は三人のシルバーが動かしています。出荷量が少ないので、働ける内は働きたいシルバートリオが短時間づつ遣り繰りしておられます。

 このトリオ、パソコンは一応使えるのですが、腕前がどんなもんなんだかさっぱり掴めません。

 一般にパソコンが使えるレベルと言うのは画一の段階がなくて、個性に近いのではないかと思います。一定の基礎学習をしたわけではなく、必要な部分だけをその都度独学で習得していますので、どのアプリケーションも歯抜け状態で使えるところだけを使っています。


イトヘン業界の片隅から

うちのスタッフと爆笑しながらブログを拝見させていただいた。「解る解る!!」

当社にも再就職のためにパソコンを習得される方がたくさんいらっしゃいます。
先日いらした方は「とりあえず、エクセルは触ったことがないけど明後日から仕事だから、エクセルについて説明してほしい」
エクセルの基本的なことを学習していただき、文字の入力、消し方などなど、本当に基本的なことを覚えて「私、エクセル、できるっていっちゃったし。テヘッ」と教える側としては真っ青になるようなことを言い残して仕事場に向かわれた。

このブログを読んで、昔々、シニア層に対してエクセルを利用したアンケートをとったことがあったことを思い出した。
もともとはシニア層がターゲットではなく、もう少し若い45歳くらい前後の方がターゲットだったのだが、彼が「僕はエクセルが使えるから大丈夫だ!」とクライアント様を説得し、説得し、説得しまくって、アンケート対象になったのだ。(ちょっと特殊な仕事でした)

全員に私が作ったエクセルアンケートシートを配る。
どんなにいたずらされても狂わないように、ロックを掛け捲る。
実は隠しシートに計算式が埋め込まれていて、それがすべてきたときに合体さえすればそのレポートの概要は出来上がるという、気合をこめた代物だった。説明書も完璧にした。「セル幅などは変えられないので変える必要はありません。」などと説明書に記載した。そして最後に「このシートは集計しやすい形になっていますので、いじらないように、くれぐれもいじらないように」と記入して、全員に送る。

全員から結果が上がってきた。皆さん、言いつけを守ってくださって、それはそれはさくさくと仕事が進む。
しかし、その該当シニアのシートになった瞬間、計算がおかしくなる。

「なんじゃこりゃ?」

埋め込んだ計算式は全部消えている。というか、列とか行とかも最初に提供したものと違う。
そのセルには他の言葉が入らないように入力規則もかけているにもかかわらず、関係ないものが入っている。

なぜだー。なぜだー。

よくよく見ると、彼、「エクセルが使える」が故に、アンケート用紙を作り直したらしい。どうも、セル幅とか、自分のいにならないのが悔しかったらしい。まったく同じ形に整えて出してきてくれた。そんな手間をかけるならなぜ、私が提供したシートを使ってくれなかったのだ。と、パソコンの前で呻く。

時折、エクセル埋め込み型のアンケート用紙をまわすと、こういうことがおきる。どうも、いじれないことに対して「いじりたい魂」が疼くらしい。
しかし、本当にエクセルが解っているというのであれば、後の処理が大変なことも解ってほしかった。

そこまでできるのが能力なのか、直しちゃうのが素なのか、はたまた嫌がらせなのか、私には全くわからなかった。

ただ、「使える」という言葉はシニアにおいて、いや、シニアだけじゃないですけど、得てして大歓迎という内容ではない、ということを、このブログを読んで思い出しました。
ありがとうございました。

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