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加齢とユーザビリティ

実情と問題点を探るために、某サイトのユーザーテストを実施している。
媒体は携帯電話だ。

午前中に58歳の女性のテスト。「携帯は使った事がないのよ」と言う方がどのように操作するかを見る。進むボタン、決定ボタン、上下、そして戻るボタンの基本操作を教え、操作してもらう。
最初のうちは慣れないものの、PCでインターネットをしている彼女は直ぐに慣れる。「あ、パソコンとこの辺が一緒なのね」最初は不慣れなボタン操作も直ぐに慣れる。慣れないのはサイトの作りだけであり、いくつかミスをしながらもタスクテストが終了した。思ったより早く終わる。

午後に71歳の女性にテスト。「乗り換え案内くらい、携帯で見るわよ。」と仰る彼女。実際にサイトを操作していただくと、思ったように手が動かない。「私の持っている携帯より文字が小さくて、のっぺりしていて見づらいから操作しにくいのよ」と仰るが、たとえばフォーカスする部分を完璧に勘違いしていたり、カートという言葉をカードと勘違いしていたり。思った以上にてこずる。ある部分ではフォーカスしているのにほかの画像が集中力の邪魔をしてフォーカスされている事に気付かなかった。ある部分ではフォーカスの色が変わってしまうので、フォーカスされている事に気付かなかった。

58歳と、71歳の違い。同じ位のスキルで、同じくらいミーハーで、なのに、同じサイトを見ても操作は全く違う。

私達はいつだってシニア層ばかり見ています。もちろん、同じ年でも完璧に操作できる人もいれば、操作できない人もいる。それは若い人と同じ。

決定的な違いは、やはり学習の能力、と一言に言ってしまうとそんなつまらない事、となってしまうが、学習力、応用力は確実に衰える。そして、手先の動き。PCのウェブサイトのテストをしていても同様の事を思う。50歳代なんて本当に若くて若くて、学習能力もあって、1度間違えると2度目は間違えない事もある。が、65才過ぎたあたりから1度間違えた事は4度間違う。間違って同じページに帰ってきたとしても、そのページを同じであると認識できない。

シニアも使えるウェブサイトに必要な事、それは道を誤らない事。そして、直感的に、何度でも同じ操作が出来る事。
たとえばすっかりそのサイトを忘れてしまっていたとしても、その目的が完遂できる事。

シニア層と若者、どこが違うんですか、というご質問を頂いた。
誰もが違う、と言う観点から見ると、その違いを論ずるには体の衰えしかない。
これだけ情報にあふれている今、シニア層を山奥の中にいるような感覚で接していると、実はシニア層はもっとアグレッシブ?な意見を持っている事は良く解る。でも、それでも「やはりシニア層だな」と思えてしまう事、それは原因は体の衰えにあるのだろうと思う。

やりたい気持ちはある、古くなりたくないという恐怖もある。でも、若者のように行かないのは、聴覚、視覚、触覚、それらを含めた「体」の違いなのではないかと、勿論円滑に操作するための操作はとても重要だけど間違わないためのユーザビリティを、その間違えない流れを、言葉を全て含めなくてはいけないのではないかと、「ユーザーテストって、いつもいつも新鮮ですよね。」と言うスタッフの声を聞きながら、また気持ちを新たにしたのであった。

シニア向けウェブサイト構築のための10のポイント

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